やぶいぬ応援団

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悩みから悟りへ

BlueBird


がん闘病には恐れ・不安・悩みがつきものです。そもそも、最初のがん発見にしてからが「このしこりは乳がんかしら?」「この痛みは胃ガンだろうか?」という心配から始まるものです。その後も治療法の選択(抗がん剤治療や手術あるいは放射線)や余命告知や蘇生の決断など本人にとっても家族にとっても難しい選択の連続です。
しかし悩みは体に良いのかと聞かれれば、答えは誰しも No! でしょう。いつまでも悩んで堂々巡りをしていたのではストレスで自分を苦しめるだけですから‥‥
では、悩みや不安を解決する方法はあるのでしょうか? ここではてなダイアリーの人気執筆者、id:finalvent氏の記事を引用しておきます。題して「困ったことがあったら極東通信」。

悩んでいることの最悪の事態が現実である可能性を考えて、それが70%以上の蓋然性なら、それを現実として受け入れるように考える。というか悩みをその現実受容の方向に変えていく。
 たとえば、私は馬鹿ではないか、劣等感とか悩むとか……で、ゴールデンルール……私はたぶん(70%)馬鹿なんだろう。だったら、それが現実というものであって、劣等感とか持つ必要ないんじゃないかとか。


この心境は「悟り」と言えるのではないでしょうか? これは決して「あきらめる」ということではありません。現実を直視して最悪の事態に対して覚悟を決めてしまえば、かえって闘う力が出てくるかもしれません。そして現実を自分の中に受け入れることで、かえって毎日の暮らしを心を軽くして過ごすことができるかもしれないのです。


そういう目で読むと次の投稿も違って見えてくるかもしれません。これは、進行すい臓がんと宣告されて治療を受ける気持ちをなくしてしまった女性への、ある男性からの回答です。

もしあと30秒しか生きられないと言われたら、あなたはどうするか? 気絶するか? それとも最期の一息を使って大絶叫するだろうか?


もしあと1時間で死ぬと言われたら? たぶんショックで10分間は泣くだろう‥‥それから残りの50分で大切な人たちに電話を掛けまくってその人たちがどれだけ自分に大切だったか伝えるんじゃないかな?


そしてもし48時間で死ぬと言われたら? ああ‥‥まずは息をのむのに一秒、恐ろしいニュースから立ち直ってそれから誰かと貴重な時間を過ごせるようにアレンジするだろう‥‥5つ星ホテルに出かけて明け方まで愛し合ってベッドで朝食を食べるとか。


もし、あと1ヶ月生きられるとしたら? こりゃすごい、今までのに比べたら何でもできるじゃないか。丸一日泣き通して自分を哀れんでもいい、それでもしたいことができる日があと29日もついてくる!


だから今だけ、とりあえず医者の言ったことが正しいと仮定してみよう(あくまでも仮定の話です)。僕の妻は35歳だがほんの数日前、がんでこの世を去った‥‥妻は診断後13ヵ月生きた‥‥あなたの症状、ステージと同じです。宣告の直後、僕らは3日間泣いて泣いて泣き通した。それから僕らは、妻ができるだけ楽に過ごせるように、残りの人生を最大限に楽しくするように計画を立てはじめた。僕らは人生を最大限に生き、お互いを最大限に愛した‥‥僕はこの日々をを何ものとも引き換えにするつもりはない。僕らは一日一日をまるで明日という日が来ないかのように生き、そして愛した‥‥でもまだ残りが400日もあったたんだ!!


妻は最期の日にもしっかりしていた‥‥僕は妻に、自分と子供たちは大丈夫だよ、葬式には約束通りドワイト・ヨーカムの曲を流すからね、と言った。彼女は、あの信じられないほどの微笑みを見せ、そして昏睡状態になった‥‥僕はふたたび彼女と恋に落ちてしまった。そしてこれだけのことが起きるのにたった1日、その5分しか掛からなかった。


あなたにはこんな時間を過ごせるチャンスがまだ365日もあるかもしれないんですよ‥‥そしてもし医者がまちがっていたら、チャンスはもっとあるかもしれない。研究は毎日進歩している。だからこの病気を治癒させる方法がほんの350日先に発見されるかもしれない。


ゲムシタビン(ジェムザール)はたくさんの人に効くし副作用もわりと少ない‥‥僕の妻は診断を受けて以来、数百日生きたが人生を楽しめない日は本当に数日しかなかった。あらゆる希望をかき集めて‥‥しっかり計画をたてて闘いぬこう‥‥そしていちばん大切なのは、最後の息を「自然に」引き取るまで毎日を最大限に楽しむということだ。僕が保証しよう。この選択はきっとあなたの人生の中で最も賢い決断、あなたの魂を最も安らかにする決断になるだろう。


追記:今苦しんでいる方々へー目の前の霧が晴れるまでには少し時間がかかるかもしれません。Blue Birdさんは夫のRaulさんの手術から再発までをずっと支えてきた強い女性ですが、それでも「毎日死について考えなくとも進んでいけるようになるのに、私は6ヶ月かかりました」と語っています。でもきっと霧が晴れる日が来ます。


追記2 - 闘病中に悩んでしまったときのための記事をここにまとめました。

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