グルフォスファミド/ゲムシタビンの第2相試験結果
日本でも臨床試験が行われているグルフォスファミドに関する記事が出ていましたので紹介します。
肯定的なグルフォスファミドの第2相臨床試験の結果を欧州がん学会(ECCO)で発表 (2007-9-26, PRNewsWire)
・・ECCOでのポスター演題として、インディアナ州インディアナ大学がんセンターのエレーナ・チオリーン医師は「膵腺癌に対するグルフォスファミドとゲムシタビン療法:第2相試験の結果」と題した発表を行った。この試験で評価された28人の患者のうち、6人が部分奏功、11人が安定状態と判定された。・・
日本でグルフォスファミドの試験をしているメディビック社のプレスリリースはこちら(PDFファイル)
また、グルフォスファミドを単独で使用した米国での第3相臨床試験では今年2月にあまり肯定的ではない結果が出されたのですが(全生存率はグルフォスファミドを投与した人たちで18%高かったのですが、有効と判定できるほどの著しい差は出なかったそうです:参考)、得られたデータをくわしく解析した結果、ある特定の患者群(糖尿病のために血糖降下剤を内服していた人々)では生存を大幅に延ばしているという可能性が出てきたそうです。(プレスリリース)
特定の患者群に良く効く薬の存在というのは、興味深い現象です。以前タルセバという別の治験薬に関しても、ある特定の患者群(タルセバを飲んだときに皮膚に湿疹が出る人々)では特に良く効くという発表がありました(参考記事)。今後は膵臓がんの化学療法も一律ではなく、それぞれの腫瘍の性質に合わせたオーダーメード治療が必要になってくるのかもしれません。
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