ロジャーの話「まだ生きてますよ!」(前編)
- 次の闘病記は、The Cancer Survivors Network 上で2001年に発表されたものです。このページで、ロジャーさんの訥々とした肉声とご家族の写真を見ることができます。
- 長いので2つに分けます。
膵臓がん:ロジャーの体験
(抄訳)2001年12月11日録音
こんにちは、ロジャー(63歳)です。モンタナ州に住んでます。ある金鉱山で20年以上働いてきました。愛情あふれる嫁さんをもらって、子供が3人と孫が6人できました。
まずはじめに ー うちのガン闘病記の始まりは、かなり昔にさかのぼります。まず8年前にかみさんがガンにかかり、私はその頃は健康だったので何とか二人でこの問題を切り抜けることができました。かみさんは乳ガンと8年間闘った復員兵、私はすい臓ガンと2年間闘った復員兵なんです。
私の最初の症状が出たのは、私が鉱山で重たい機械を操作していたころでした。食べたものが詰まって下におりて行かなくなってしまったんです。だんだんと症状がひどくなったので、近所の医者にかかりました。医者はのどに内視鏡を突っ込みましたが、特に何も見つけられませんでした。胃まではするりと行きましたが、そこで「うーん、傷ができているところがあるね。」と言いました。でもその後に「ボーズマンにいる胃腸内科の専門医に紹介しましょう」と言ったんです。
そこで私は胃腸科に行きました。そこでも内視鏡を一回突っ込まれ、十二指腸に問題があるから後からもう一度内視鏡検査をやらせてくれと言われました。そこで私はもう一度内視鏡をしましたが、今回は医者は詰まったところに風船を入れてそれを膨らませたのです。でも十二指腸はまた詰まってしまいました。そこで私は、1999年のクリスマスを入院して過ごすことになり、3日間続けてその風船の処置を受け、結局このやり方はうまくいかないということになりました。それで医者たちは、手術をしないとこの詰まりは取れないという結論を出したんです。というわけで、2000年2月2日に、私の手術日が決まりました。
外科医たちは、私の腹を開けてウィップル手術をしました。つまり胃を半分と十二指腸を取ったんです。そして手術中に、外科医たちは私の膵臓にかなりでかい腫瘍があるのを見つけたんです。自分の体がそんなことになってしまっているとは自分では思ってもみなかったです。ただ食べたものが胃を通るようになればと思って行っただけなんです。そして9時間の手術が終わって目が覚めてみたら「あなたはガンです」って言われたんですからね!(笑いながら)もちろんショックもショックでしたよ(笑)。まあとにかく、外科医に胃を半分、すい臓を3分の2と十二指腸を取られてしまいました。それから小腸を残った胃の下に繋ぎ直して、残りのすい臓を小腸の上にのっけたんですよ。でもほら、まだ生きてますよ私は!
(次回に続く)