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膵臓癌闘病記や生還者のアドバイス、新薬の治験情報や研究など元気が出る話題を個人が集めたブログです。 <免責事項>本ブログは特定の治療法や薬の使用を推奨するものではなく、このブログの情報を利用した結果について筆者は責任を負うことはできませんのでご了承ください。

膵臓がんの治療を進歩させるための、個人的な闘い

yabuinu52006-11-30



〜11月はすい臓がん意識向上月間です*1


この記事を書かれたマセリスさんは腫瘍学者で、3M製薬という会社で働くほかにミネソタ大学がんセンターでも癌の研究をしています。ではなぜこの記事に「個人的な闘い」という題名がついているのでしょう? 以下の抜粋をごらんください。(全文はこちら

アンナ・マセリス 2006年11月05日


「大丈夫、雷は同じ場所に2度は落ちないから。」不幸なことが起こったとき、私たちはよくこう言います。私自身もそう思っていました。大丈夫、私の健康も、雷は同じ場所に2度は落ちないから。


ごく最近まで、私の日々の暮らしは他の人たちと何も変わるところはありませんでした。毎日朝起きれば仕事に行き、なるべく体にいい食事を摂り日々の運動を欠かさず、疲れた顔をしたティーンエイジの子供たちを励まし、食料の買い出しをしたり洗濯をしたり。


たった一つの知らせが、この暮らしを少し変えました。わたしは医科学の学位を持っていて、しかも専門は腫瘍学(がん)、10年を研究に費やしてがんの原因と新しい治療法を見つけようとしてきました。私はこの研究に自分を捧げるぐらいの気持ちでやってきました。私はまた、がんからの2度の生還者(サバイバー)でもあります。一度は子供のころ腎臓に悪性腫瘍ができた時で、そしてもう一度は、42歳の今です。


残念ながら、雷は同じ場所に2度落ちることがあったのです。


今年の4月、脇腹の軽い痛みがあったのでわたしは医師にかかりました。いくつか検査をして、その結果分かったことは私が絶対に聞きたくなかった知らせでした。7ヶ月前、私は膵臓がんと診断されたのです。
・・・
私の治療は「完治」を目指したものにはなりませんでした。腫瘍はとても大きく、既に肝臓に転移しておりさらに数えきれないほどの小さいがんが腹腔の中に散らばっていたのです。私に予想された残り時間は、2ヶ月に満たないものでした。


残念なことに、この病気を早期に診断する効果的な方法はありません。治療の手段も信じられないほど数が少なく、充分な研究予算がないため現在行われている研究もほとんどありません。


状況は絶望的でしたが、私は闘いをあきらめるつもりはありませんでした。どれほど急いで決断しなければいけないかというのはがんの種類によって違いますが、こと膵臓がんに関して言えば、じっくり時間をかけるという選択肢はありませんでした。私はすぐに積極的な、限界に挑んでくれる腫瘍内科医を探しはじめました。そうしてようやくその種の医師、ツインシティーのゲイル・ベンダーに出会ったのです。
・・・
これまでのところ、努力は報われているようです。私の病気ははっきりと縮小傾向を示しています。


11月は全米膵臓がん意識向上月間です。


膵臓がんという病気によって人生がすっかり変わってしまった私のような人々が、この恐ろしい診断をせめて闘う機会へと変えるために、あなたの支援を今必死で求めています。膵臓がんはアメリカでの新規がん診断のたった2%でしかないために、そこに振り向けられる研究資金は、ほかのがんに比べるとすずめの涙ほどでしかないのです。・・・PanCANは11月に「声を上げよう」キャンペーンを開始し、どうやったら膵臓がんとの闘いを支援できるか、数々の方法を提示しています。
・・・
余命宣告された2ヶ月を過ぎたその日から、私は膵臓がんのサバイバーとなりました。私が自分の話を書いているのは、自分の声が今上げられているたくさんの声の一つとなって膵臓がんという病気に対する世間の認知を高め、患者と医療者が直面している問題を広く知ってもらうためにあるのです。私は主治医とともに膵臓がんに対する新しい治療法を探す最前線にいますが、それだけでは足りません。研究費を増やし、治療手段を改良していくことによって治癒への道探しをスピードアップしていくことが、本当に必要なのです。


私の膵臓がん治療の船は、現在未知の海域を何の手がかりもない状態で進んでいるに等しい状態です。にもかかわらず、私は前に進むことを止めません。なぜなら、私自身だけでなく他の患者の膵臓がんにも効く新しい薬の組み合わせが見つかるかもしれないからです。今の新しい治療は、他の膵臓がん患者にはめったに与えられることのないあるものを私にもたらしてくれましたーそれは時間と希望です。あなたの支援は、このかけがえのない二つの贈り物を他の患者にも贈ることになります。よろしくお願いします。


追記(2007-2-13):マセリスさんの続報が地方新聞に出ています。マセリスさんが出演しているニュース映像も見ることができます。かなりきつい治療のようですが、腹膜転移が消えて、肝臓もあと少しのところまで小さくなっているそうです!

*1:例えば、この写真のように紫のリボンを身につけたりブログに載せてみるというのはどうでしょうか? アメリカの人たちが紫リボン運動に参加した写真を http://symy.jp/?0D_PanCAN のギャラリーで見ることができます。

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