はやぶさの帰還準備
以前お伝えした小惑星探査機「はやぶさ」。この時の名前募集企画は大変盛り上がり、イトカワに打ち込まれたボールにはなんと149カ国88万人の名前が刻んであったそうです。
ところでその「はやぶさ」、2010年の地球帰還に向けた準備が着々と(相変わらず数々の困難に見舞われているようですが)進んでいるようです。
<探査機はやぶさ>試料容器の収納成功 10年の帰還目指す (2月8日 毎日新聞)
小惑星着陸後に燃料漏れを起こした日本の探査機「はやぶさ」が、帰還用カプセルに試料採取容器を移すことに成功、地球帰還への準備が整った。やり直しのきかない難しい作業だったが、3月末にもイオンエンジンに再点火し、10年6月の帰還を目指すという。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)のはやぶさは05年12月、姿勢制御用の燃料が漏れたことで姿勢を崩して交信が一時途絶。バッテリーが故障していることも分かり、満身創痍(そうい)の状態だった。
JAXAはイオンエンジン用燃料のキセノンガスを使って姿勢を制御。太陽光を利用してガスを節約したうえ、発火の恐れもあるバッテリーの充電を慎重に進めた。
1月17日からは、帰還に向けての最大関門になるカプセルの移動に着手。凍結した部品を温めたうえ、温度と機体の姿勢を一定に保ちながら作業。探査機内の試料採取容器をカプセル内部に移動させ収納、カプセルのふたを閉めることに成功した。
チームの川口淳一郎・JAXA教授は「イオンエンジンの運転を始めると、姿勢制御にキセノンガスが使えなくなる。今後も姿勢制御のために新たな試みが必要となるが、全力で飛行を続けさせたい」と話している。・・
はやぶさチームのカプセルふた閉め、リチウムイオンバッテリー復旧に向けた懸命な努力については、JAXAの宇宙ニュース1月30日号にくわしく書かれています。帰還できるかどうか、非常に楽しみになってきましたね。
■