やぶいぬ応援団

膵臓癌闘病記や生還者のアドバイス、新薬の治験情報や研究など元気が出る話題を個人が集めたブログです。 <免責事項>本ブログは特定の治療法や薬の使用を推奨するものではなく、このブログの情報を利用した結果について筆者は責任を負うことはできませんのでご了承ください。

ペギー・K 「肝臓転移を克服して」

PeggyK

ペギー・K サウスダコタ州バレースプリングス在住
「あなたの余命は2ヶ月です…家に帰って、身辺整理をしてください。」これが、わたしが2001年7月に聞いた言葉でした。その数日前には、ゴルフトーナメントで18ホール回ったところだったのです。ある夜、食中毒のような症状でそれは始まりました。数日経っても少しも良くなりませんでした。友人に目が黄色くなっていると指摘されてわたしは病院に行きました。すぐに「がん」の宣告が下りましたーそれもただのがんではなく、肝臓に転移したステージ4の膵臓がんだったのです。わたしが最初に思ったことは、「よしきた、それならこれを治してしまおう」ということでした。すると担当医に「あなたは分かっていませんね。これは手術もできないし治らないのですよ」と言われてしまったのです。わたしの余命が2ヶ月だと聞いたのもその時でした。痛みと黄疸を軽くするために、脇腹に管を刺して溜まった胆汁を抜く処置が行われました。管の先にはボトルがつけられ、わたしは一生それをつけたままになると告げられました。担当医は、家に帰って花が咲くのでも見ていてください、と言いました。


 家族で話し合って、セカンドオピニオンをもらいに行くことに決めました。妹と介護人が別の病院に付いてきてくれました。そこでも診断は同じでした。わたしは医師に、あとどのぐらい生きられるのか尋ねました。すると医師は、「あなたの命に期限を付けることはできません。それは医者ではなく神様の決めることですから。」と言ったのです。その時初めて、わたしは自分が希望を授けられたことを知りました! それからその病院では、もしわたしがこの病気と闘うつもりなら、一緒に闘ってくれると言うのです。医師からは、とてもきつい治療計画についての説明がありました。それは、フロクスウリジンとロイコボリンを5日間、マイトマイシンとプラチナを1日動脈から投与する治療を即座に開始するというものでした。わたしは、全身の感染症と肺の虚脱と闘うために、26日間も入院していました。退院してすぐ、5日間の化学療法と血管内治療に戻りました。この病院では胆管ステントを入れてくれたので、ボトルを下げたままの生活から解放されました。検査をするたび、腫瘍は小さくなっていきました。5ヶ月たつと、血小板数があまりにも下がったのでこれ以上この治療を続けられなくなってしまいました。そこでわれわれはプランBに移行しました。これは、経口抗がん剤(ゼローダ)を使うものでした。数ヶ月のうちに、腫瘍は画像上から見えなくなりました。わたしは2002年11月以降は抗がん剤を止めています。いま内服している薬は、プリロセック(胃酸抑制剤)とビタミン剤です。


 わたしは今でも楽しくフルタイムで働いていますし、乗馬をしたり、キャンプに出かけたり、ゴルフや旅行をしたり、友人や家族と過ごす時間を楽しんでいます。家族と友人達からの愛と支援と祈りを常に感じていたので、ポジティブな気持ちを保つことができました。担当医からは、何か目標を決めることを勧められました。2002年10月に、PanCAN(行動する膵臓がんネットワーク)のことと、「スター(希望の星)と過ごす夕べ」のことを耳にしました。そこでわたしの最初の長期目標は、次の誕生日まで生きることの他に、このシンポジウムに参加することになりました。自慢になりますが、わたしは2003年と2004年のシンポジウムに参加できたんです! アメリカ中から集まった膵臓がんを克服した人々と話すことはとても良い経験になりました。今も、わたしは毎日自分の幸運に感謝して生きています。わたしは最近PanCANのチーム・ホープのコーディネーターになりました。他の人に助言するとすれば、セカンドオピニオンを受けること、ポジティブな気持ちを保つこと、大きくても小さくてもよいから何か目標を決めることが大切だと思います。どんな時も、希望はあるということを忘れないでください。それから、リーアン・ウォーマックの歌のことも。「ダンスを見ているだけの人も、実際に踊ってみる人もいる…あなたはどちら? 踊ってくれるといいのだけれど。」


(追記:ペギーさんは、現在もお元気で活躍されています。最近の様子についてはこちらをごらんください。)

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