スティーブ・ニーハンス「断端陽性を乗り越えて」後編
スティーブ・ニーハンス(続き)
このがんは私の人生を変えました。私は、自分がなぜこの世にいるのか理解したつもりでいます。今の私は自分が残りの人生で何をしなければいけないのかを知りました。私はこの人生を私の後についてくる人々のために捧げることに決めました。これほど素晴らしいチャンス、神様からの呼び出し電話を受ける人はそうはいないでしょう。
乳がんや大腸がんがどのようにして世間に注目されるようになってきたかを調べてから、私はPanCANおよびすい臓がんでの自分の役目を果たそうと決心しました。世の中の人々に広く知ってもらうことが鍵なのです。この病気に関連しているすべての人が、このがんを世の中に広く知らせる役割を持っています。どこがおかしいのか分かりますか? 世の中の人々はもうすい臓がんのことを知っているんですよ。「私はすい臓がんにかかりました」と言ったとたんにどれほどの人が涙を流して泣いたことか。みんなすい臓がんの大変さを知っているんです。だからその知らせを聞いたとき土の中に顔を埋めて現実から逃げてしまうんです。それはただ、そんな深刻な病気の人に対して自分がどうしたら良いのか分からないからなんです。ですから、それは私たちの義務なんです。そういう人たちの首根っこをつかんで土の中から顔を上げさせ、彼らに何ができるのかきちんと示してあげることが。
私は友人たちと、PanCANのために小さなチーム・ホープ・がん広報ウォークを立ち上げました。10月12日、カリフォルニア州リバーサイドで開催の予定です。少しずつですが計画は走り出したのです。私たちがお願いしたどの人も、どの会社も文字通り泣きながら支援を申し出てくれました。今までの人生で、これほどまでに人々の善意に触れることができたことはありませんでした。もしあなたがいっぱしの55歳の大人が泣くのを見たかったら、ちょっと私に電話して「支援したいんです」と言ってみてください。それだけでいいんです。ふだんの会話でちょっとすい臓がんの話をするだけで、またちょっと援助の話をするだけでも、それだけこの病気のことを広く知ってもらうことになるんです。それからあと一つ。頼む時はお金を出してもらうように頼むことを忘れないでください。口に出して頼まなければ、どこからもお金はやってこないのですから。
私は毎日、すい臓がんという病気に関わっているすべての人のために特別な祈りを捧げています。あなたという存在は私の心の中、私の頭の中そして私の魂の中にいます。私への連絡は、sknehans@pancan.org またはがん広報ウォークのページ http://www.pancan.org/1teamhope/ca/rvrsd/index.html をご覧ください。