やぶいぬ応援団

膵臓癌闘病記や生還者のアドバイス、新薬の治験情報や研究など元気が出る話題を個人が集めたブログです。 <免責事項>本ブログは特定の治療法や薬の使用を推奨するものではなく、このブログの情報を利用した結果について筆者は責任を負うことはできませんのでご了承ください。

NK105臨床試験など続報

以前お伝えしたNK105の第2相試験の開始は今年の夏に決まったそうです。こちらの記事(効果を高め毒性を低減した抗がん剤NK105が夏にフェーズ2に・がんナビ)をご覧ください。 11月30日の記事でお伝えした膵臓がん多発転移と闘っている癌研究者アンナ・マセ…

化学療法とうつ・サイコオンコロジー

膵臓がんの治療では、長期にわたって化学療法(抗がん剤)を受ける方もいます。その場合「最初の数ヶ月のがんばり」を抜けたあたりで精神的な落ち込み(うつ)になることがあるようです。 日本の肺がん掲示板で、こんな相談を見つけました。 主人は、おかげ…

オキノーム散発売

先日お伝えしたオキノーム散がついに発売になったそうです。 塩野義製薬、がん性疼痛の散剤タイプを発売 (化学工業日報 2007.2.6) 塩野義製薬は5日、即効性のがん性疼痛治療剤「オキノーム散0・5%」(一般名・オキシコドン塩酸塩水和物)を同日から発…

「自分の闘病記」を書いてみませんか

こと膵臓がんに関しては、告知されて最初の半年を乗り切ればもう「克服者(サバイバー)」と呼んでもいいのではないかと思います! (自分が長期生存者だと思ったその日から、誰もが長期生存者なのです。) ここを読んでいらっしゃる方の中に膵臓がんを克服…

「がんよろず相談」はじまる

先日の新聞記事からです。 静岡がんセンター>HPで「よろず相談Q&A」(毎日新聞) 静岡県立静岡がんセンターは、がん患者の悩みへの助言などを提供する「WEB版がんよろず相談Q&A」を31日、同センターのホームページで公開する。がん患者から集…

73歳のエージ・スイム

この笑顔を見たらもう解説は不要ですね! 出典はノースカロライナ州ロアノケ・デイリーヘラルド新聞(2006-12-24)です。 写真のキャプションにはこう書かれています。『73歳で膵臓がんを克服したドン・チャーティアさんが、金曜日に水上競技センターのプー…

クルクミンが膵臓がんに効くかもしれない、という話

先日のUSAトゥデーに、こんな記事が出ていました(写真)。 おいしいカレーにお得な効果が? 1/8/2007 ・・カレーにはがんを予防する効果があるかもしれない。「インド人は(カレーからの香辛料を)1日に100から200mg摂取しています。がんの予防にはこれで…

オキノーム散のこと

「待望のオキシコドン速放剤」が昨年厚労省で承認されました。来月あたりから発売されることになりそうです。 オキノーム散でレスキュー、来年2月から使用可能 (日経メディカルオンライン) 2006年10月20日、癌疼痛治療薬のオキシコドン塩酸塩水和物(商品…

誰かにお年玉をあげると、自分に還ってくるかもしれない。

このお正月、お孫さんに会いましたか? すい臓がんにかかるのはちょうど孫が産まれるぐらいの世代の方が多く、かわいい孫や家族の存在が闘病生活を続ける上での一番の原動力になったという話を良く聞きます。 新たな証言を一つご紹介しましょう。出典はデイ…

日本発の有望な薬剤・NK105

去年のことですが、すい臓がんに対する有望な薬の開発ニュースが出ていました。 「抗がん剤で狙い撃ち」治療、臨床試験段階に――日本化薬など、副作用軽減に期待。 (2006/09/22 日本経済新聞) 抗がん剤をがん細胞に集中させて狙い撃ちする「薬物送達システム…

共に闘ってくれる医者

患者と一緒に闘ってくれる医療者の重要性については先日お話しした通りですが、今日はそれを明らかに示す証言をご紹介しましょう。以下は翻訳家のmarthaさん*1が訳してくださった患者闘病記です。marthaさん、ありがとうございました。闘病記の出典は PanCAN…

ホスピタルジョーク(4)二人の野球仲間

やぶいぬはこれで大笑いできたのですが・・ジョークの嫌いな方は読まないでください。過去のホスピタルジョークはこちら 二人の野球仲間がそろって肺癌にかかり、グラウンドのベンチに座って話をしていた。そのうちの一人、ポールが言った。「天国にも野球チ…

外科医・内科医を選ぶ

現代は患者が病院を選ぶ時代と言われていますが、すい臓がんの場合はどうでしょうか。アメリカの資料から少し翻訳してみます。(注意:アメリカは健康保険制度などが日本と異なりますので、以下に書かれていることすべてが日本でも当てはまるとは限りません…

あなたをやる気にさせる50の方法

皆さんはもう今年の目標を立てましたか? それとも(わたしのように)去年の仕事がまだ残っていて新年の抱負どころではない状況でしょうか? インターネット上に、「あなたをやる気にさせる50の戦略」という文章を見つけました。書くことを職業としている人…

生存率の壁を破った男

今日はお年玉ということで、宝くじに当たったように膵臓がんが全快した話をお送りしたいと思います。 ロニー・ストーンさんは16年前、肝臓に転移していて手術不可能な膵臓がんと診断されました。当時は膵臓がんに対するよい治療法がなかったため、主治医から…

★これまでに掲載した記事2007★

日付ごとのリストです。記事追加ごとに順次更新していきます。分野別目次、おすすめ記事はこちら。2006年目次はこちら 2007年 2007-12-24 生還者の声(8)バレリー・N/リディア・Y 2007-12-22 関連報道3本/誤嚥性肺炎の予防 2007-12-15 日本にも生還者が…

一年間ありがとうございました

この1年間(記事を書いたのは実質的に半年ですが)、膵臓がんに関する明るい話題を海外を中心にできるかぎり調べて発信してきました。お蔭様で3万回を超えるページビューとなり、一定の支持が得られたのではないかと思っています。来年は個人的に多忙にな…

タルセバの臨床試験始まる

日本で膵臓がんに対する新たな薬の臨床試験(治験)が始まったそうです。 タルセバの膵がんを対象にした国内治験開始 (日経BP) 中外製薬は、上皮細胞成長因子受容体阻害剤「タルセバ」(一般名エルロチニブ)の、ゲムシタビンと併用で進行性、転移性膵がん…

7番目の病院で

今日は、このブログによくコメントを寄せてくださっている翻訳家のmarthaさんが訳した患者闘病記をお送りします! marthaさん、ありがとうございました。(marthaさんは、ご自身のブログ「Editing my life」で文鳥との生活や膵臓がんにかかったお母様のことな…

ある夫婦の軌跡 〜RaulさんとBlue Birdさん〜

Blue Bird(青い鳥)さんは、以前「癌と悩みと悟りと」で触れましたが、すい臓がんの夫ラウルさん(キューバの海の男。写真はここ)を2年近く介護してきました。ラウルさんは手術後しばらくして再発を経験しましたが、Blue Bird さんの献身的な介護もあって…

ギフトアイデア

もうすぐクリスマス、そして新しい年がやってきます。闘病中・入院中の方にこんな贈り物はどうでしょう? ネタ元は Johns Hopkins Online Discussion Board です。日本語ではこんな掲示板がありました(教えて!goo「闘病生活を送る母に読ませたい推理小説あ…

フランス衛星打ち上げ:新惑星を求めて

欧州宇宙機関(ESA)によると、太陽系外の新惑星探索のみを目的として建造された初めての人工衛星が、今月21日に宇宙へと送られるそうです。 (ニュース原文はこちらまたはこちら) この新しいプロジェクト「COROT」*1は、惑星が前を横切った時に起こる恒星の…

第一ラウンド勝利

PanCAN Inspirational Stories から、さらにもう一つ闘病記を翻訳します。ここには膵臓がんを克服した体験記が毎月続々と寄せられていますので、ぜひ一度のぞいてみてください。他の翻訳はこちら 妻のリンダは、2004年1月の初めに黄疸が出て体中がかゆくな…

パバロッティさんのこと

今日はオペラ歌手「生ける伝説の人」、ルチアーノ・パバロッティさん*1について書きます。 パバロッティさんのプロフィールは、ウィキペディアによると「“神に祝福された声”と評された豊麗な美声、申し分ない声量、明晰な発音、輝かしい高音によって知られる…

レキシンGのこと

以前お伝えした「免疫遺伝子治療」などの記事につながる技術でしょうか。前のものは患者のT細胞というものを体外でパワーアップする治療でしたが、これはがん細胞が増殖するのに必要なサイクリンG1遺伝子というものを無力化するそうです。 ここの記事の要約…

RP101のこと

冷戦時代に鉄のカーテンの向こうで開発されて消えていったヘルペスウイルスの薬が、抗がん剤に耐性ができるのを防ぐ薬として再び表舞台に登場しようとしています。 ※RP101は、5-FUやTS-1、ゼローダと併用すると致死的な副作用を起こすことがあります。 以下…

はやぶさ、地球帰還へ

昨年12月24日にお伝えした日本の小惑星探査機はやぶさ(当ブログ最初の記事でした)が、いよいよ来年3月、地球に向けて発進するそうです。(画像は小惑星探査機はやぶさのイメージ図=宇宙機構提供。) 小惑星探査機「はやぶさ」、地球帰還準備が本格化(as…

膵臓がんの治療を進歩させるための、個人的な闘い

〜11月はすい臓がん意識向上月間です*1〜 この記事を書かれたマセリスさんは腫瘍学者で、3M製薬という会社で働くほかにミネソタ大学がんセンターでも癌の研究をしています。ではなぜこの記事に「個人的な闘い」という題名がついているのでしょう? 以下の…

25000ビューありがとうございました

このブログのページビューが25000回になりました。ありがとうございました! 一人の方が平均2〜3ページ見てくださっているようなので、実際に訪問してくださった方はようやく延べ1万人を超えたところと思われます。まるでこちらが応援してもらっているよ…

★分野別もくじ★(2008-10-03更新)

項目別にこれまでの記事を整理してみました。これからも記事追加ごとに順次更新していきます。日付ごとの目次はこちら。 なお、★印のものは、このブログでのおすすめの記事です。 分野別総目次

<免責事項>本ブログの医療記事や体験記は、特定の治療法や薬の使用をし推奨するものではありません。ご自身の病状については、担当医とよく話し合ってください。このブログの情報を利用して生じた結果について筆者は責任を負うことができませんのでご了承ください。<おことわり>このブログは営利目的ではありません。コメントは承認制です。商品や治療法の広告を目的としたトラックバック、記事内容と無関係のコメント等は予告なく消去させて頂くことがあります。